形成外科

皮膚腫瘍(できもの等)

皮膚や皮下には、色々な腫瘍ができます。
ほとんどの場合が良性腫瘍ですが、悪性が疑われるものに関しましては、病理検査を行います。
悪性・良性にかかわらず、大きくなる前に施術を行えばその分傷跡も小さくなりますので早期に相談していただくことが重要です。形成外科医として数多くの症例を手がけておりますので、小さな傷跡で治るようにつとめます。
ほくろやいぼに対してレーザーでの施術を希望される方は保険診療の適応外となり当院では対応しておりません。

傷跡・やけど跡・ケロイド

傷が治る過程において本来、傷を埋めるための組織が過剰に増殖して、しこりになったものがケロイドと肥厚性瘢痕です。組織の過剰増殖が一時的で、傷の範囲内に限られるものを肥厚性瘢痕といい、ゆっくり持続的・進行性で傷の範囲を超えて周囲に拡大するものをケロイドと呼びます。
部位によりケロイドになりやすい部位と、なりにくい部位があり、傷の発生部位や創部にかかる張力、異物の有無などの局所的要因が重要です。
治療には、内服、外用(外用剤の種類によっては一部自費)、注射、手術など症状に応じて様々な方法があります。
ケガの跡・手術による傷跡など傷の状態に応じて、どの方法が最適か形成外科医として培った経験を活かして美しく治るようにつとめます。

熱傷

熱傷は年齢性別問わず誰もが経験する外傷です。
深さにより、I度熱傷・浅達性II度熱傷・深達性II度熱傷・III度熱傷に分けられます。
熱傷の深さ・広さ・部位によって適切な治療を行うことが重要であり、傷跡・後遺症を最小限にするためには早期に治療を行うことも大切ですので、自己判断せずに受診してください。

外傷

ケガにも擦り傷や切り傷など、さまざまな種類があります。
傷が深く縫合が必要な場合、傷に小石等が入り込んできれいに取り除く必要がある場合など、それぞれの外傷に応じて傷が少しでもきれいになるように処置いたします。

まき爪・陥入爪

「まき爪」とは、爪の端が巻いて内側に巻き込んだ状態のことです。爪が巻いて組織に食い込み、時には炎症を起こして激しい痛みを伴います。
痛みがひどくなると、正しい姿勢で自然に歩くことが困難になり、肩こりや腰痛などを引き起こすこともあります。
「陥入爪」(かんにゅうそう)とは爪の両脇の角が指の組織に深く食い込んだ状態をいいます。
爪が食い込んで周囲に痛みや赤み、炎症がみられ腫れるとさらに爪の角が組織に埋もれるという悪循環になってしまいます。
原因には、靴が合わない(靴による圧迫)、深爪など爪の切り方、遺伝的要素(爪の形)、肥満などがあげられます。
一般外科では単に爪を抜くだけや、巻き込みの部分を切除するだけの処置をすることが多く、再発するケースも少なくありませんが手術すると完治する疾病です。
当院では、クリップを用いた矯正(自費)、フェノールを用いた手術療法をおこなっております。まずはご相談ください。

皮膚潰瘍・褥瘡(床ずれ)

皮膚は、体内の水分の保持や病原体の侵入を防御する上で重要な役割を担っています。褥瘡(じょくそう、床ずれ)や難治性潰瘍(皮膚が欠損している状態が治らないこと)などで皮膚を損傷してしまうと、感染症や脱水・出血の原因となる危険性があります。

リンパ浮腫

乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん、皮膚がんなどの治療による後遺症の一つです。
手術でリンパ節を取り除いたり、放射線治療によってリンパ管の圧迫や狭窄(きょうさく)のためにリンパ管の流れが悪くなると、リンパ管の内容物がリンパ管の外にしみ出し、腕や脚にむくみが現れます。このむくみをリンパ浮腫といいます。
治療としては、マッサージや医療用のストッキング着用・手術などがあり、必要に応じて川崎医科大学附属病院と提携して治療をおこなっています。

耳垂裂

耳垂裂とは、耳たぶが裂けた状態のことです。耳垂裂の原因には、先天的(うまれつき)なものと後天的なものがあります。
後天的に耳たぶが裂ける原因はピアスのトラブルなどです。大きいものや重いピアス、タオルがピアスに引っかかったり、金属アレルギーなどの皮膚トラブルなど様々なトラブルで切れてしまいます。
耳垂裂は自然治癒しませんので手術による治療が必要です。いずれも裂けた耳たぶを縫い合わせます。ただし、そのまま縫い合わせると不自然になる場合が多いので、当院では自然に見えるように形を整えてから縫い合わせています。

先天奇形

口唇口蓋裂、副耳、小耳症、先天性眼瞼下垂、合多指(趾)症など、先天奇形の治療は、川崎医科大学付属病院と連携して治療を行います。